月にも浪にも放れない

植物を観察している大学院生のフリースペース

チャック付きビニル袋について語ってみる

 最近、縁あって東南アジアの各国に行くことが多い。毎度、日本とは異なる生活をとても楽しんでいる。ただ、滞在先は山付近(ど田舎)であることが多く、日本の生活よりも少し(かなり?)アナログな生活を送らなくてはいけない。そんな中で、日本のそこら中で売っているチャック付きビニル袋の密封性は非常に有用である。ここに、最近の私がはまっている使い道を2つ書き記しておく。
 まず、チャック付きビニル袋は、内容物を外界に漏らさない機能がある。この機能を利用した一般的な使い方は、シャンプーなどの液体物を入れておくことで、トランクの中がシャンプーでヌルヌルになるという悲劇を防ぐ使い方である。この機能を利用して、私は、チャック付きビニル袋を洗濯時にバケツとして使っている。東南アジアでの滞在先に洗濯機がないことは普通なので、自分が着た服は手洗いをする。そんなとき、チャック付きビニル袋は、バケツのように中に水を溜めて、つけおき洗いに使うことができる。熱帯の蒸し暑い環境で活動して汗だくになった後に、つけおき洗いができるのはとても嬉しい。また、通常、洗面所でつけおき洗いをしようとすると、服をつけている間、洗面所が使えない。しかし、チャック付きビニル袋は、水と洗濯物を袋に入れたまま、チャックを閉めて移動させることが可能なので、洗面所以外の場所に放置することができる。さらに、チャック付きビニル袋は柔らかいので、手を濡らさず、洗面所に水を飛び散らさせずにもみ洗いもできる。とても便利である。
 次に、チャック付きビニル袋は、内容物を外界に触れさせない機能がある。この機能を利用した一般的な使い方は、せんべいなどのお菓子を入れておくことで、それらを湿度から守るという使い方である。また、フィールドワーカーはリュックに入れた電子機器を大雨から守るためによく使っている。この機能を利用して、私は、チャック付きビニル袋をカメラの簡易保管庫として使っている。当然ながら東南アジアの山奥の滞在先に、カメラのための温度や湿度を調整する保管庫があるはずがない。しかし、滞在中、高価なカメラをずっと湿度が高い環境に晒しておくのは心もとない。そこで、カメラをシリカゲルのような乾燥剤と一緒に、チャック付きビニル袋に入れておく。そうすれば、チャック付きビニル袋は外界の湿度からカメラを守ってくれ、レンズにカビが生えるなんてことは起きない。また、多少雨に濡れてしまったカメラも一晩で乾く。とてもありがたい。
 このように、チャック付きビニル袋の密封性の高さは非常に役に立つ。ただし、チャック付きビニル袋は、ただのビニル袋なので破れやすい。頑丈さという面では、タッパーの方が便利という人もいる(特に昆虫採集をする人)。それでも、チャック付きビニル袋の持ち運びやすさを含めた有用性は他に類をみない。と感じながらミャンマー出張を終えた。来月はベトナム出張である。また、大量のチャック付きビニル袋を持っていこう。


ちなみに、カメラの保管方法と同様の方法で、生乾きの洗濯物を乾かすこともできる。ただ、どのみち、その服を着て野外に出れば、すぐに汗をかくのであまり意味はない。