花み屋のリアルとフィクション

花を観察している大学院生のフリースペース

結婚改姓の煩わしさ④

消えていく時間とお金

 仮に、11つの窓口を訪れるのに、それぞれ往復30分かかったと考えよう。また、これらの窓口は他の方々も訪れているので、必ず待ち時間が生じる。その待ち時間に加え、事務の方々の作業時間がある。それらのため、各窓口に平均15分滞在したとする。そうすると、全部の機関に滞在した時間は、11 x ( 30 + 15 ) = 495 分 = 8時間15分。

 さらに、その機関を直接訪れなくてはいけない機関であれ、そうでない機関であれ、記入が必要な書類は1枚とは限らない。むしろ、1枚で済むことの方が稀かもしれない。それぞれで書類全てを記入するのに平均10分かかったとしよう。そうすると、記入に必要な時間は、16 x 10 = 160 分 = 2時間40分。そうすると、全部で記入時間は、8時間15分 + 2時間40分= 10時間55分。ほぼ半日。

 半日もあったら何ができただろう。本を読むことも、プログラミングを書くことも、近場の調査地に出かけることも、実験を進めることも、休むこともできた。

 では、実際にかかったお金はどれくらいなのだろうか。改姓手続きにかかった必要経費は以下の通りである。

・窓口へ行く交通費 x 11件

・住民票の写しの発行手数料 x 3枚程度

・パスポートの発行手数料 x 1つ

・新姓の認印購入費 x 2つ

・新姓の銀行印購入費 x 1つ

 先ほどの11個の窓口に行くのに往復で平均500円かかったとすると、交通費で5,500円。住民票の写し3枚の発行に3 x 300 = 900円、パスポートの切り替えに約4,000円、出来合いのものが売っていない苗字なので新しく印鑑を3つ注文することで5,000円。これらを合計すると15,400円。1ヶ月の水道光熱費が払える金額である。

 10時間55分と15,400円。必要な時間と経費だったとはいえ、改姓をしなければ、必要なかったものである。そう思うと、結婚してウキウキな気持ちも吹き飛んでしまった。

 

①はじめに

②改姓手続きとは

③直接訪れなくてはいけない窓口が圧倒的に多い

④消えていく時間とお金

⑤現状の改姓手続きは見直されるべきである